package satyrographos

Satyrographos サテュログラポ̣ス

"

SATySFi用パッケージマネージャー

警告 satyrographos install を除くコマンドラインインターフェースは実験的なものであり、今後、変更・削除されえます

Satyrographos は、~/.opam/<ocaml-version>/share/satysfi/<package> 以下のファイルを、~/.satysfi/dist にコピーするものです。 この時、各パッケージのフォントハッシュファイルは適切に統合されます。 また、システムフォントを SATySFi で使用可能にすることもできます（Install System Fonts を見よ）。

Satyrographos は SATySFi のインストールを簡略化します。 詳しくは SATySFi インストールバトル手引き 2019年1月版 をご覧下さい。

システムフォントのインストール

この機能はいまだ実験的なものであり、将来、使用方法や振舞いが変更される虞があります

もし、OS に Fontconfig が存在する場合、例えば、Mac や Linux を使っている場合には、 SATySFi でシステムフォントを使えるように設定することができます。

satyrographos install に -system-font-prefix <フォント名接頭辞> オプションが追加されると、Satyrographos はシステムフォントの情報を収集し、SATySFi 側からは元々のフォント名に <フォント名接頭辞> が付いた名前で使えるように設定します。

例えば、次のコマンドにより、システムフォントが system: を冠した名前で使えるようになります。

$ satyrographos install -system-font-prefix 'system:'

例えば、Arial は system:Arial という名前になります。（技術的には、フォントの PostScript 名に、所与の接頭辞が付いた名前で使用可能になります。この仕様は将来変更される可能性があります。）

システムフォントを使う例を以下に示します。

@require: stdjabook

let-inline ctx \set-non-cjk-font name it =
  let ctx =
    ctx |> set-font Latin (name, 1., 0.)
        |> set-font OtherScript (name, 1., 0.)
  in
  read-inline ctx it

let-inline ctx \set-cjk-font name it =
  let ctx =
    ctx |> set-font HanIdeographic (name, 1., 0.)
        |> set-font Kana (name, 1., 0.)
  in
  read-inline ctx it
in

document (|
  title = {System Fonts};
  author = {\@na4zagin3};
  show-title = true;
  show-toc = false;
|) '<
  +p {
    ABCDabcd
    \set-non-cjk-font(`system:Tahoma-Bold`){ABCDabcd}
  }
  +p {
    あいうえお漢字
    \set-cjk-font(`system:HiraKakuStd-W8`){あいうえお漢字}
  }
>

仕組み

Satyrographos は ~/.opam/<ocaml-version>/share/satysfi/<package> と ~/.satyrographos/packages/<package> にある全てのファイルを ~/.satysfi/dist にリンクします。

また、ファイルの重複検知やハッシュファイルのマージも同時に行います。それを除けば、 satyrographos install は以下のコマンドを実行しているのと似たようなものです。

$ cp -r "$(opam var share)"/share/satysfi/*/* ~/.satysfi/dist
$ cp -r ~/.satyrographos/packages/*/* ~/.satysfi/dist

加えて、 -system-font-prefix <system-font-name-prefix> が用いられると、 Satyrograph はシステムフォントの情報を fc-list コマンドを用いて得、インストールします。

ライブラリの登録方法

ライブラリは OPAM ライブラリとしてインストールする方法と、Satyrographos に直接登録する方法の二つがありますが、後者はまだ開発中です。

この節では以下のファイル構成を持つパッケージ great-package を登録することにしましょう。

- ~/src/
  - great-package/
    - hash/
      - fonts.satysfi-hash
    - fonts/
      - interesting-font.ttf
    - packages/
      - your-great.package.satyh

OPAM パッケージ

~/src/great-package 全体を %{share}%/satysfi/great-package にコピーする OPAM パッケージを書いて下さい。

実例

• SATySFi-fonts-theano: https://github.com/na4zagin3/SATySFi-fonts-theano
• SATySFi-grcnum: https://github.com/na4zagin3/SATySFi-grcnum

Satyrographos に直接登録する方法（実験的）

ライブラリのあるディレクトリを直接 satyrographos pin add <ディレクトリ> で登録して下さい。

$ satyrographos pin add ~/src/great-package
$ satyrographos install